メタボリックシンドローム検診が2008年4月にスタートして、「耳管開放症」という病気が、ダイエットに励む中年男性に急増しているそうです。
耳管開放症は、モデルなどダイエットで急激に体重を減らした若い女性や、ホルモンバランスが崩れやすい妊婦に多い病気とされています。
耳管開放症になると、耳がふさがったような感覚に襲われ、自分の声や呼吸音が体の中から響くような症状や、ときに、めまいや耳鳴りといった症状も現れるようです。
耳管開放症は、特にたばこを吸う人は、ニコチンが耳管を通って中耳に入り込み、耳鳴りやめまいをより強く引き起こしやすいので、要注意とされています。
ダイエットの過激さにもよりますが、中には3~5kg程度の体重減で、耳管開放症の症状が現れるケースもあるようです。
耳管開放症の治療としては、耳管の周りにコラーゲンなどを注射して、ダイエットで減少した脂肪を回復させる方法や、生理食塩水や薬を噴霧して耳管の入り口部分に炎症を起こさせて狭くするといった方法があります。
また、加味帰脾湯(かみきひとう)という漢方薬が、耳管開放症の治療に広く用いられています。
ダイエットには、耳管開放症という怖い「副作用」があることを覚えておきましょう。